さあ、旅にでかけましょうか
赤い舌の様なキノコ 肝臓茸

今年は近年になく雨が多く、久しぶりに沢山のキノコを見かけました。

椎の木の林を歩いていると、鮮やかな赤い舌が語りかけてくる(⁉)様な、何かが目に飛び込んできた。

よく見るとキノコ。

幼菌のときは鮮やかな紅色の肝臓茸!

つぶつぶ感がリアルなくらいです。

木が弱ってきているので手放しには喜べませんが、たまに覗いてみる事に。

肝臓茸の観察

これは別個体。

大きさ比較のために一円玉に活躍してもらいます。

フランスでは「牛の舌」と言うらしい。

何だか木に「アカンベェ」と言われているようにも見える。

10月の30日から約ひと月くらいの観察にお付き合いください。

これも別個体。

端正(?)な姿をしています。

ちょっとズーム。

それから、傘裏の様子を覗いてみた。

柄は短く、多孔質っぽく見えるが、管状の管孔と言う構造で、多孔菌型と言うらしい。

用語も分類も難しいね。

間違えているかもしれないので、詳しい方教えてください。

さらに別個体。

ナメクジに食べられているもの等、散見される。

ちなみに、こんな所に生えています。

左下。

生きた立木の地表近く。

ん?

右側にあるのは…

蟻地獄?

この木の根っこはどうなっているのかなぁ?

11月に入り、日の光が物悲しい影をおとす様になってきた。

さらに、あくる日。

この個体はリアルに人間の舌に見える。

白いところが、まるで舌苔みたい。

食用菌なので試してみようと思うけど、別の個体にしよう。

11月5日の様子。

さらに11月8日。

ここまでくると、キノコっぽくなってきた。

他の個体も見てみよう。

端正な形の別角度から。

色は悪くなってきたが、成長する時の線なのか、縞模様がついている。

牛の舌はこんな感じに。

老菌になってきたので、全体に黒ずんできた。

なんとなく、これも抵抗があるなぁ。

試食はめでたく(?)決定したので、日にち順に成長の様子を見てみましょう。

11月1日。

5日には、かなり色が黒くなってきた。

表面と裏のアップ。

さらに11日。

意外に日持ちのするキノコのようだ。

昔はサルノコシカケ科に入っていたみたい。

11月25日の様子。

黒くなり、シワが寄ってきた。

さすがにこれ以上老菌になると傷んでしまうので、収穫する事に。

勿論地権者の許可は貰ってあります(笑)

いや、死んでも責任持てませんって。

間違える程の似たキノコは無いけれど。

地際に生えていたせいか、根元に土がついていた。

サルノコシカケ程固くはないが、キノコにしてはしっかりしている。

すぐに色が悪くなるそうだが、幼菌の時の鮮やかさが無いので、このまま図図黒くなりそうだ。

ほら、こんな感じ。

そして、呼び止めて(?)くれたキノコは、焼きすぎたホットケーキの様な姿に。

粉糖までかかっている。

芯材の、褐色ぐされを起こす菌なので、木にとっては良くないものかもしれないけれど。

ざっくり料理のレシピを続きに書きたかったのですが、ダラダラと長くなりそうなので別にしますね。

興味が有りましたら、是非見てください。

断面等の写真もあります。

成長と言うよりは、老化観察になってしまった気がするが、何かの参考になればと思います。

調べてみたら

肝臓茸

ヒダナシタケ類 ハラタケ目 カンゾウタケ科 カンゾウタケ属

5~6月または10月頃、椎等の大木の根際に発生。

傘は肝臓~牛の舌状、長径10~20㎝で、赤紅色~暗赤褐色。

表面には微粒があり、切ると赤い汁が出る。

欧米では広く食用に。

酸味がある。

日本のきのこ   山と渓谷社 等を参照していますが、特にキノコは毒の有るものや、わからないものが多いので、安易に試食しないようにして下さい。

褐色ぐされ?

追記と言いますか、枯れて切り倒されていた椎の木が有ったので。

多分これが根株腐朽病菌の褐色ぐされで枯れた木なのかな?

板根と切り株。

茶色くなった心材が、セルロースの分解によりボロボロになった状態。

で、合っていますかー⁉

虫に食べられたり、別のキノコが生えたりして土に還っていくのですね。

小さな椎の木の芽が育っています。

私の知識も育ってくれればいいのだけど。

それでは。

読みにくい文章ですが、また何処かでお付き合い下さいます様に願っています。

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山背の消えゆく記憶をたどる会

京都府南部、山城地方を歩いています。ものすごい速さで失われていく沢山のものごと。一枚の写真、ほんの一文でも、いつか誰かの役に立ちます様に。

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